朝晩の冷え込みが、ぐっと身に沁みるようになり
紅葉もいよいよ見頃を迎えつつあります。
一年を通し、木々は様々な印象を与えてくれますが、
今これからが最も鮮やかと言えるかもしれません。
今年の色に染まる木々を胸に刻み込みたい!と
思い立ち、休日、京都まで足を延ばしてきました。
人が多いと、せっかくの風景も台無しになるので
人が少ない場所を求めて。
叡山電鉄一乗寺界隈のお寺を巡ることにしました。
京阪電車で出町柳まで行き、
そこから叡山電車に乗車し、三つ目が一乗寺駅になります。
懐かしい匂いのする駅を降り立ち、
まずは腹ごしらえ。
駅からすぐのカフェにおじゃましました。
本日の日替わり定食、850円。
健康的なお食事を頂くことが出来ました。
お腹も満たされ、ゆっくり歩くこと15分。
一件目のお寺、金福寺(こんぷく)が、
閑静な住宅街の中に見えてきます。
こちらには、与謝野蕪村のお墓があり、
松尾芭蕉と鉄船和尚が親交を深めたとされる芭蕉庵からは、
京都市内を一望することが出来ます。
人影もまばらで静かな金福寺は、
まさに穴場の紅葉スポットと言えるかもしれません。
金福寺からしばらく歩くと、
次に現れるのが詩仙堂となります。
漢詩人、石川丈山の山荘跡であるこちらは、
庭が見事でした。
詩仙の間から座って眺める庭は、
時が経つのを忘れさせてくれます。
歩きながら間近で楽しむ庭も、
また違った趣があります。
今まさに紅葉も美しいですが、
5月下旬のさつきも素晴らしいそうです。
詩仙堂から歩いてすぐの場所に
最後に訪れた圓光寺があります。
こちらの庭は、座って眺めるのがオススメです。
まるで一枚の絵画のよう。
自然の織り成す風景は、息をのむ美しさです。
心静かに座りゆっくり堪能した後は、
歩いて庭を愉しみます。
十牛之庭と呼ばれる庭には、珍しい水琴窟があります。
一滴一滴が奏でる音色に耳を澄ませるのも
贅沢な時間です。
それぞれの場所で
それぞれに色づく風景を楽しませていただきました。
今年も紅葉を見ることが出来たことに、感謝します。